加盟団体

富士宮市体操協会スケジュールはこちら

 長年、本体操協会より選出の「河原崎澄雄」が、富士宮市体育協会会長を勇退するにあたり、在籍中は各種団体に多大なご協力を賜り、体操協会一同に成り代わりまして、厚く御礼申し上げます。
 
国体、オリンピック、も終わり、後進の選手たちはすでにアテネに向けての厳しい自己管理、トレーニングに日々打ち込んでいることと推察いたしますが、体操協会は、世代交流体操教室を通じ、青少年の基礎的体力づくり、運動神経の向上、集中力の持続、を目指し、毎週金曜日、父兄と共に厳しさの中にも「わき合いあい」にて練習に励んでおります。
 
昨今の世相を鑑みるに、ゲーム思考、ゲーム感覚、集中力の欠如、情報の氾濫、等、叫ばれておりますが、私たち体操協会の目指す方向は「体操競技とは一夜にしてならず」日々の練習、鍛練、考える体操、を目指しております。その見返りとして、「自分の体が宙を舞う」喜びを味わえ、一度宙を舞うとその喜びが更なる技の発展に結びつきます。
 
その様な「喜び」を求め、多くの小、中、高生、が富士宮各地より集まり、互いに切磋琢磨しております姿を見ますと、可愛くてなりません。しかしながらその子供たちも、やがて協会を巣立ち、希望する高校、大学に進学してゆきます、その子供たちがやがて成長し、この教室に戻ってくるまで、皆でがんばりたいと考えておりますが、子供たちの成長はイコール自分の体力、精神力の退化となる訳です。
 
今でも、子供たちが久しぶりに練習に来ると名前さえ忘れてしまい、誰だったか、、、?恥ずかしい思いをすること度々あります。
 
体操協会主催「世代交流体操教室」も今期10月にて30回を数えました。中学校部活の体操部廃部から早15年、体操協会主催の文字は会員各位に「重い責任、重圧」となって降り注ぎました。
 
毎週金曜日7時30分~9時30分までの拘束、最低でも5名居りませんとセッティングが出来ません。重いセーフティーマットを12枚、着地エバーマット4枚、生徒が楽しみにしているトランポリン、跳び箱、低鉄棒2セット、この量を一人でセッティングすると練習時間が無くなってしまいます。
 
特にトランポリンは大人が最低4名居りませんとセットアップ出来ません。今日は仕事で疲れたから練習を休みたい、、この様な気持ちになったことは何回も有りました。この気持ちは私だけでなく、全会員の心に生じたことでしょう、この様な弱気な心を奮い立たせ、車を走らせ、体育館に向かわせた心はなんと言っても、子供たちが楽しみに私たちを待っているだろうな、そして、セッティングは何人でやっているのかな、早く行ってやらないと、、会員全員がこの様な心で支え、体で奉仕して頂けたから今期の30期が迎えられる事となった原動力だと感じます。
 
特に私が一番うれしく感じたことは、子供の父兄で子供と一緒に練習を楽しんでいた父兄が、私達体操協会の会員になって頂き、今では独自のカリキュラムを作成し、幼稚園児、小学校低学年の指導をしてくれている事です、また、この様な会員が増え、今では確実によき指導者に成長し、彼ら無しでは運営が出来ないところまで来ております。
 
10月の開校式には総勢90名に及ぶ「親子、会員、世代OB、中高生」が一つの輪になり、「ありがとうございました」を連呼する様は、「やっていて良かった」と感じざるを得ません。
 
会員の中には自分の子供2~4才児を引き連れ、楽しく親子の時間を過ごしています。勿論、募集生徒の親子も、汗を飛ばしながらのスキンシップ!そこにはオリンピックの様な、華麗な演技は皆無だが、子供の楽しそうな笑顔、チャレンジ精神、その子供のうしろ姿を遠巻きに眺め、一喜一憂している親の姿を見ていると、「この子供たちは幸せだな、、」と感じます。
 
私たちの時代は、親が一緒についてきて共に汗を流したり、自分の演技を見てもらったりした事は、まったく有りませんでした。
 
この子供たちの中から将来オリンピックとは言わないが、国体、インターハイの選手まで成長してくれたらな、と思っているのは私一人ではないことと思います。
 
さて、過去、現在はなんとか歴史を重ねましたが、これからの将来はどの様になるのでしょうか?
 
昭和20年代のコーチ達が老朽化し、お手伝い出来なくなる事は想定しなければなりません。
 
そこで長年唱えている合言葉「カムバック!サーモン」の重要性がクローズアップされる訳です。川に放流したサケの稚魚は、やがて放流された河に戻って産卵し、一生を終わるわけですが、世代交流にて覚えた体操、ストレッチ、平衡感覚、運動神経、等、何かしら覚えておいて欲しいものです。そして富士宮に戻った時、金曜日の夜7時30分体育館に自然に足が向き、旧交を確かめ、「自分の居場所」がここにあった事を確認し、富士宮に戻るきっかけになったりしてくれれば嬉しいなと考えております。
 
この様な生徒たちが既に数十人居り、先行きには不安を感じておりませんが、若者の定着率が気に掛かります。安定した仕事が少ない様に聞いております。もしかして、若者たちを定着するのは確実な仕事の斡旋を行うことが先決かもしれません。現在の若者たちの目を見ていると、自信なさそうな目をしております。だから自分の存在価値を確かめられる場所、「体操教室」に来るのかもしれません。体操教室の場所が、年代によって、「基礎体力の向上」「運動神経の育成」「宙を舞う喜びの追求」ETC、何でもOK!と考えております。
 
たとえ、この体操教室が「人生相談の場所」「悩み相談所」「仕事の斡旋」など、年代に応じ、子供たちの「エスケープ」の場所でもかまわないと考えております。
 
共に汗を流し、「失敗を恐れるな!」と叱咤激励し、成功した時の喜び、感動を共有した間柄です。人生においても、先輩として「40歳までは失敗を恐れるな!」「自分の考えを裏切るな!」「生意気ぐらいでちょうどいい!」お前の仲間はこんなにいるヨ!などなど、私たちの使命は、体操(肉体)だけ鍛え、指導するだけではなく、人生観(精神面)の育成も併せて共に学べる様、第50回目を目指し新たなる若人たちと共に、勉強させて頂ければ幸いです。第50回になれば、初回の子供たちは30歳~40歳の年齢になっており、その子供たちと一緒に「世代交流体操教室」で汗を流すことを期待し、再会出来る事を楽しみにしております。